変数を使ってできること

JavaScript における変数の具体的な使い方を見ていく前に、変数を使うとどのようなことができるのかについて解説します。

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変数を使ってできること

JavaScript などのプログラミング言語では値を格納するために変数と呼ばれるものを使用します。変数というのはあとから参照したり数値や文字列を格納する場合に使用されます。

例えば次の例では商品の販売価格を 価格×消費税 という計算をして画面に出力しています。

<script>
console.log("ボールの値段は" + (800 * 1.1));
console.log("バットの値段は" + (1200 * 1.1));
console.log("グローブの値段は" + (1700 * 1.1));
</script>

消費税の税率を毎回記載しているとケアレスミスで間違えることもありますし、税率が変更された場合にすべて変更しなければなりません。このような時に変数を使うと便利です。

tax という変数を定義し、税率である 1.1 を代入しています。

<script>
let tax = 1.1;
</script>

数値や文字列を直接記載する代わりに値が代入された変数を記載することで、その変数に代入されている値が書かれているのとを同じ結果となります。先ほどのサンプルを変数を使って書き直してみます。

<script>
let tax = 1.1;

console.log("ボールの値段は" + (800 * tax));
console.log("バットの値段は" + (1200 * tax));
console.log("グローブの値段は" + (1700 * tax));
</script>

変数を使うことで直接数値を書き込むよりもケアレスミスが起きにくくなり、また税率が変更された場合も変数への値の代入だけを変更するだけで済みます。

また演算した結果を保存しておく場合にも変数は便利です。例えば英語、数学、国語の成績の合計と平均を求める例で考えてみます。

<script>
console.log("テストの成績の合計は" + (80 + 72 + 84));
console.log("テストの成績の平均は" + ((80 + 72 + 84) / 3));
</script>

合計と平均を計算するのに毎回 80 + 72 + 84 という演算を行っています。このような場合に変数を使うと便利です。

<script>
let sum = 80 + 72 + 84;

console.log("テストの成績の合計は" + sum);
console.log("テストの成績の平均は" + (sum / 3));
</script>

sum という変数を定義し、テストの合計を計算して代入しています。合計を出力する場合は変数の値をそのまま出力し、平均を出力する場合は変数に代入された合計点を除算した結果を出力します。テストの合計点を何度も計算せずに済みだけでなく、プログラムも見やすくなりまた成績を修正する場合も簡単になります。

このように変数は大変便利なもので、プログラムを記述する上でなくてはならないものです。

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JavaScript において変数を使うとどのようなことができるのかについて解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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