算術演算子

JavaScript で用意されている演算子の中で、加算や乗算といった四則演算を行う算術演算子の種類と使い方について解説します。

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算術演算子の種類と使い方

算術演算子には次の 6 種類が用意されています。

+   加算演算子
-   減算演算子
*   乗算演算子
/   除算演算子
%   剰余演算子
**  べき乗演算子

算術演算子は演算子の前および後ろに値を取る二項演算子です。それぞれの使い方について解説します。

加算演算子(+)

加算演算子(+)は演算子の前の値と後の値がどちらも数値だった場合には数値の加算が行われます。

console.log(10 + 5);
>> 15

console.log(4.24 + 6);
>> 10.24

console.log(2.5 + 14.523);
>> 17.023

JavaScript では数値はすべて浮動小数点数として扱われますので、整数と整数の加算だけでなく整数と浮動小数点数の加算も特に区別することなく行うことができます。

なお加算演算子の前または後ろの値が文字列だった場合、加算ではなく文字列の連結が行われます。詳しくは「文字列の連結」を参照されてください。

減算演算子(-)

減算演算子(-)は演算子の前の数値から後の数値を減算します。

console.log(10 - 5);
>> 5

console.log(8.24 - 2);
>> 6.24

console.log(7.3 - 14.228);
>> -6.928

乗算演算子(*)

乗算演算子(*)は演算子の前の数値と後の数値を乗算します。

console.log(10 * 5);
>> 50

console.log(7.71 * 4);
>> 30.84

console.log(4.6 * 3.7);
>> 17.02

除算演算子(/)

除算演算子(/)は演算子の前の数値を後の数値で除算します。

console.log(10 / 5);
>> 2

console.log(10 / 3);
>> 3.3333333333333335

console.log(8.2 / 4.1);
>> 2

剰余演算子(%)

剰余演算子(%)は演算子の前の数値を後の数値で除算した余りを取得します。

console.log(10 % 3);
>> 1

console.log(8 % 4);
>> 0

console.log(7.5 % 3);
>> 1.5

べき乗演算子(**)

べき乗演算子(**)は演算子の前の数値を後の数値で累乗した値を取得します。

console.log(2 ** 3);
>> 8

console.log(3.5 ** 2);
>> 12.25

console.log(16 ** 0.5);
>> 4

※ べき乗演算子は ECMAScript 2016 (ES 7) から利用可能となっています。従来から利用可能な Math.pow() メソッドと同じです。

小数点以下が含まれる数値の演算を行う場合の注意点

JavaScript では小数点以下が含まれる数値の演算を行う場合は誤差が発生する場合があります。次のサンプルをみてください。

console.log(0.2 + 0.1);
>> 0.30000000000000004

console.log(8.2 * 1.73);
>> 14.185999999999998

console.log(14.186 / 8.2);
>> 1.7300000000000002

console.log(8.2 % 3);
>> 2.1999999999999993

例えば最初のサンプル 0.2 + 0.1 = 0.3 となるはずですが、実際には少し違った値となっています。これは JavaScript では数値を 2 進数で扱っているためで、小数点以下の数値を 2 進数で表すと誤差が生じる場合があるためです。

対処方法としてはいったん整数に変換してから演算するといった方法などがありますが、整数にする時点で小数点に対する演算が行われてしまうのでうまく行く場合と行かない場合があります。適切な方法が見つかった場合は追記する予定です。

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JavaScript で用意されている演算子の中で、加算や乗算といった四則演算を行う算術演算子の種類と使い方について解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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